札幌市の救急医療が一新!救急医療情報がリアルタイムに「見える化」 2月19日スタート
TXP Medical株式会社の救急隊アプリ「NSER mobile」と保健所の救急搬送支援システム「SIRIUS」による、札幌市救急医療「見える化」システムで、札幌市の救急医療DXが新たに始まります。
かねてより市全域で試行運用を行っていた、救急医療「見える化」システムが、2024年2月19日より市内全35救急隊と51の医療機関で、本格運用がスタートします。
札幌市では、高齢化による救急出動件数の増加や現場滞在時間の延長などの課題に対処するため、新たなICT技術の導入が提言されました。これに基づき、救急隊アプリの実証実験を経て、TXP MedicalのNSER mobileの導入が決定しました。同時に、SIRIUSという救急搬送支援システムの開発も行われ、これらのシステムの同時運用により、救急医療情報のリアルタイム可視化が可能となります。これにより、救急医療に関する情報を一元管理し、質の向上や政策検討に役立てることができます。
救急隊アプリ「NSER mobile」の特徴
これまで紙と電話で行われていた救急現場と救急搬送主要医療機関とのコミュケーションのための情報をアプリに入力し、医療機関とリアルタイムに共有します。
救急車にタブレットやスマートフォンを配備し、救急現場にて救急隊員が収集した患者情報を搬送先の病院に送信することができます。リアルタイムの素早い情報入力を可能とするため、音声入力やOCRなどの入力支援AI技術が複数用いられています。受入要請先の病院では、早期の受入準備や、患者病態に応じた適切な受入可否判断が可能となります。また、患者情報はQRコードを用いて、電子カルテにそのまま転記可能であり、救急活動記録表の電子化も実現します。
「NSER mobile」の特徴的な機能
①OCR 音声入力などの患者情報の入力支援AI技術の搭載
②医療機関へのテキストや写真などの傷病者情報のリアルタイム送信
③電子カルテへの転記が可能で、活動記録用紙などの印刷機能も搭載
札幌市救急搬送支援・情報収集・統計分析システム「SIRIUS」の特徴
医療機関の受入体制の情報や救急患者の予後情報を電子化するシステムです。
「SIRIUS」の特徴的な機能
①医療機関の受入可否情報・応需状況の共有
NSER mobile上で医療機関の受入可否情報などを閲覧し、医療機関選定の参考情報とすることが可能です。
②医療機関からの救急患者の予後情報入力
搬送先の医療機関では救急患者の予後情報を入力可能です。TXP Medical独自の病名データの表記ゆれを吸収する医療辞書を組み込むことで、救急患者の傷病名の標準化が実現されています。
③救急車の動態管理
市内全域の活動中の救急車の位置と活動状況が地図上で可視化されています。
④救急医療関連データの集約
NSER mobileの救急搬送情報はSIRIUSに連携されてくるため、救急搬送発生時から予後までの救急患者情報が全て一元管理されることになります。
コメント
コメント一覧 (1件)
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一般向けに、夜間救急や休日診療、小児科医療相談連絡先とかまとめたアプリも欲しいなー。現在位置からの移動方法も案内してくれたり!